2008年3月28日金曜日

本棚の整頓

デスクトップの整頓 に引き続き、今回は本棚の整頓。

 

現状の問題点

  • 本を読んだら、その場に放置する

これは、デスクトップが片付けられないことと類似した問題を孕んでいた。コンピュータの中と、現実な物理的なものの整頓。類似点もあれば、相違点もある。相違点として、一番大きいのは、当然ながら、物理的なものは場所をとるし、また、コンピュータと違って、検索にも時間がかかるということ。

「場所をとる」ということに関連して、「大きさがある」というのも問題。本によって、大きさが異なるという、この当り前の事実が障壁となる。こういうことを経験したことはないだろうか?本棚を効率的に利用としようとして、本棚の一区画の高さを経済的に設定した結果、本が大きすぎて、入れたい位置に配置できないということが。これは避けなければいけない。分類に例外を設けると、そこでワンクッション考えなくてはならないことが増える。ほんのささいなことだけれど、意外にストレスになる。

 

本棚の高さの単位化

080328-002これを解消するために、本棚の高さを単位化することにした。どのくらいの大きさにするかと言えば、

A4 の紙が縦に入る大きさ

である。この高さは、通常の本にとってみて、やや大き目のサイズ。しかし、この大きさにしておけば、大きさによって、例外的に別の場所に置かなくてはならないということがなくなる。このサイズで棚の高さを揃えていくと、本を置くには全く適さないサイズの段ができることがある。そういうときは、本以外の小物を置いておく場所として活用すればよい。

本棚を「資料を置く場所」という使い方をしている。普段書いているメモなどを、A4 の大きさのクリアフォルダに入れ、メモの内容と一致した、本の分類と同じ場所に置いておくことができる。関心のある事柄は、たいていそれに関する本を買っている。そのため、その近くに、思い付いたメモを入れておくと、メモ自体も活用しやすくなる。本棚は、本を置いておく場所ではなく、資料を活用する場所。本は、飾っておくためのものではなく、絶えず刺激を受け、考えるための材料である。

ちなみに、この方式は、知的生産の技術 に書かれていた、 

すべて一定の型のフォルダーにはさみこんで、それをふつうの本棚のような棚にたてるのである。 (p69)

に由来する。メモなどの資料は、上記の本では紙でできたフォルダを利用して整理していた。自分はクリアフォルダを使っている。コスト的な面と、中身が透けて見えるというメリットがあるからだ。また、クリアフォルダには、テプラでタイトルをつけておくと、綺麗で見やすくてよい。

 

分類基準の設定

収納する場所を確保したら、今度は分類基準について考える。この作業は、本を本棚に入れる行為とは、独立して行うのがよい。たいていの場合、分類を考えながら収納を行うと、「これをどこに入れようか?」と迷ってしまうことがある。その場合、最悪、多くの本を移動しなくてはならない事態となる。これでは非常に効率が悪い。だから、本を整頓する前に、メモを片手に、どのような本があるかチェックし、分類の設計を行う必要がある。調べてみると、いろいろな種類の本があることがわかる。予め、大雑把にグループ化しておき、どの棚にどの種類の本を置くか、特定の分類に属する本の量と相談して決めておく。最初にこれをやっておけば、本を収納する作業は、機械的に行うことができる。ちなみに、分類はあまり細かくすると、本を返すときに面倒になるので、ほどほどの分類にしておくのがコツ。必要なときに、ちょっと探すコストよりも、本を棚に戻せないことによる弊害の方が大きい。

分類ができない場合、「その他」の棚を利用する。分類に迷ったら、迷わずここにブチ込む。自分の関心は、絶えず変化していく。それに合わせて、「その他」から独立させ、分類を成長させていけばよい。「その他」というのは結構おもしろいところで、自分の関心の中でも、「薄い」ものがここに集約される。しかし、どこかひっかかるために、このような場所ができるのだろう。ここから生まれるアイディアを大切にするとよいかもしれない。

 

時系列の棚

080328-003上記までで、本を片付けることができた。さて、次は運用における問題。本の整頓の最初の問題に戻ると、「元に戻さない」ということだった。この理由として、「また、近いうちに読むから、そこに置いておこう」という心理が大きく影響している。いくら緩やかな分類基準を設定して、本棚に戻しやすくしても、この考えに抵抗するのは容易ではない。

そこで、それを逆手にとって、「近いうちにまた読む」であろう本を収納する、例外的なスペースを確保することにした。場所としては、本棚の中で一番手に取りやすい位置にある一区画を利用。

利用方法は、最近使った本は、一度この棚へ、「右から左へ、使った時間順に入れてしまう」ことだ。この区画だけ、最近読んだ本が分類に関係なく並ぶことになる。分類がぐちゃぐちゃでも、範囲が狭いので、探すのに迷うことがない。加えて、最近のものほど、左へ並んでくるので、アクセスが容易になる。この方法は、「超」整理法 に由来している。

棚の区画は、結構狭い。入れることができなくなったら、右側の方から、つまり、古いものを適当な数だけ、分類の棚に入れていく。

この「時系列の棚」というのが結構よかった。以前は、机の上に山積みにされていた本が、机を占拠し、作業スペースを侵食していたが、これによりポンポンと気軽に本を投げ込んで置くことができるようになった。机の上が片付くようになった。おかげで作業がしやすい。 ^^