1. Linux標準教科書で使われている CentOS を試す
Linux を体系的に学習するためのに最適な教科書がある。
LPI-Japanが「Linux標準教科書Ver2.0.0」の無償提供、新たにEPUBでも公開:ITpro によると、
LPI-Japanは2012年10月1日、「Linux標準教科書Ver2.0.0」の無償提供を開始した。実習例として利用するOSを従来のCentOS5.1からCentOS6.3に変更。
追記(2013/10/09): ニュース - 「Linuxセキュリティ標準教科書」、LPI-Japanが無償公開:ITpro (2013/10/02)
自分は、UNIX 系の本としては、エルピーアイジャパン(LPI-Japan)は2013年10月1日、「Linuxセキュリティ標準教科書」を無償公開した。… LPI-Japanはこれまでにも「Linux標準教科書」「Linuxサーバー構築標準教科書」「高信頼システム構築標準教科書」「オープンソースデータベース標準教科書」を無償公開している。
しか、まともに読んだことがないので、Linux標準教科書に目を通しておきたい。
LPIC – Wikipedia とは、Linux 技術者の認定資格のこと。LPI (Linux Professional Institute) が運営している。
LPICとは、Linux技術者認定を中立公正な立場で行うための特定非営利活動法人(NPO)であるLPI (Linux Professional Institute) によって運営されているLinux技術者の技術者認定資格の名称。「Linux Professional Institute Certification」の略であり、公式には「エルピック」と発音する。…
LPICの特徴として、ベンダー・メーカーに依存しない「中立」な資格であること、「世界規模」で実施されており、「世界最大」のLinux技術者認定資格であることを挙げている。
a. CentOS とは
この教科書で使われている Linux のディストリビューション特徴は、レッドハット系で、サーバーの運用に向いた安定したバージョンをリリースすること。
CentOS – Wikipedia によると、
CentOS(セントオーエス)は、Red Hat Enterprise Linux(以下「RHEL」と呼ぶ)との完全互換を目指したフリーのLinuxディストリビューションである。…
CentOS という呼び名は「コミュニティベースで開発された、エンタープライズクラスのオペレーティングシステム」(Community ENTerprise Operating System)に由来する。…
最近では、大手レンタルサーバ会社の低価格プランで、FreeBSDやUbuntuと共にCentOSが採用される事例が多数ある。…
CentOSはいわゆるRPM系Linuxに属しており、パッケージ管理システムとしてYumを採用している。…
サーバ用途を考慮したRHELのクローンであるため、メンテナンス更新期限はRHELと同じく約10年(CentOS 4以前は約7年)程度[4]と非常に長くなっている。
… Linuxディストリビューションとしては、先端的な面影はなく、安定性を重視した場合に向いている。
b. 他の Linux 系 OS との比較
これに対して、レッドハット系で更新が早く、最新バージョンのアプリケーションを積極的に取り込み、デスクトップ向けと言われるのが Fedora 。
レッドハット(Red Hat)は、2012年現在最大手の、Linuxディストリビューションを製品として配付・サポートしている会社である。
オープンソースソフトウェアを利用したビジネスを展開しており、ソフトウェアライセンス料は無料、ソフトウェアのアップデート・アップグレード・保守サポート・バグデータなどを一体化したサブスクリプション(年間契約費)で販売する事業モデルで成長を続けている。
Fedora(フェドラ)は、レッドハットが支援するコミュニティー「Fedora Project」によって開発されている、RPM系Linuxディストリビューションである。… Fedoraは、UbuntuやopenSUSE同様、最新の技術を積極的に取り込むディストリビューションとして知られている。
レッドハット系のディストリビューションと双璧をなすのが Debian 。
Debian(発音:[ˈdɛbiən] デビアン)またはDebian Projectは、ボランティアの集まりによってフリー/オープンなオペレーティングシステム (OS) を作成しようとするプロジェクト。… 歴史が長く保守的なLinuxディストリビューションのDebian GNU/Linuxが最もよく知られている。
Debian も安定したバージョンをリリースする。Fedora に相当する、最新のアプリケーションを積極的に取り込むのが Ubuntu 。
Ubuntuのパッケージは、基本的にDebianのテスト版を元に作られており、Debian と同様に、パッケージファイル形式としてdebを、パッケージ管理システムとしてAPT/Synapticを使うことができる。ただし、Ubuntu と Debian のパッケージの間に「バイナリ互換性」は完全には保証されていない[34]
6か月ごとにリリースされる[37]ために、比較的頻繁にアップデートされるオペレーティングシステムとなっている。
c. VPS での使用例
CentOS は VPS で使用されているのをよく見かける。
バーチャル・プライベート・サーバ – Wikipedia とは
VPSとは、個々のユーザーに仮想機械内において管理者権限 (root) を付与し、共用サーバにおいて専用サーバのような環境を実装するものである。これによって管理者権限を必要とするソフトウェアのインストール等が可能になる。
例えば、レンタルサーバー老舗の「さくらインターネット」の VPS(仮想専用サーバ)。
サービス仕様 | VPS(仮想専用サーバ)は「さくらのVPS」 で使われている標準の OS を確認すると、
CentOS 6 x86_64
となっている。
今後、仮想化技術の利用は避けて通れないので、その意味でも CentOS をいじっておけば、役に立つかもしれない。
さくらVPSでスタートダッシュ決めるには結局どーすりゃいいの? | ぷらすぶろぐ によると、
VPSが登場して以来、UNIX出来る人は当たり前のようにVPS。ホームページだけ公開できれば良い人はレンサバって住み分けがハッキリしてきました。
2. 仮想マシン VirtualBox に CentOS をインストールする
CentOS を試すために、Windows 上で仮想マシンを作成する。仮想マシンとして
を利用する。 Downloads – Oracle VM VirtualBox より、
VirtualBox 4.2 for Windows hosts x86/amd64
をダウンロードして、インストール。
CentOS は、Linux標準教科書(Ver2.0.0)(p11) によると、
をダウンロードする。
OS をインストールするためには、
- VirtulaBox で新規に仮想マシンを作成し、
- ダウンロードした ISO イメージを CD/DVD ドライブで選択して、起動する。
詳しくは、以下を参照。
3. Guest Additions のインストールして、マウスの統合機能を有効にする
CentOS を起動したら、マウスの動きがおかしい。 VirtualBox のウィンドウ内でクリックすると、マウスの形が CentOS で表示されるマウスの形状になり、仮想マシンのウィンドウからでれなくなる。
マウスポインタをウィンドウの外に出すためには、右 Ctrl キーを押す。
マウス統合機能がサポートされていないことが通知される。
仮想化された日々:仮想化のススメ(5) VirtualBox Guest Additionのインストール - livedoor Blog(ブログ) によると、
ゲストOSに、ホストOS上でのマウスの動きや、ウィンドウサイズといった情報を扱わせるためにはVirtualBox Guest Addition というソフトのインストールが必要なのだ。
そんなことした記憶はない、と言うかも知れないが、
それは、Ubuntuの場合、Guest Additionがインストール済みの仮想ハードディスクを配布していたからに過ぎない。
他のゲストOSの場合、一からインストールすることになるが、この場合は、自分でGuest Additionのインストールも行わなくてはならないのである。
Guest Additions を導入するには、VirtualBox のメニューより、
- デバイス > Guest Additions をインストール…
を選択すると、自動的にインストールがされる。
インストールが完了し、再起動すると、マウス統合機能がサポートされたことが通知される。
4. ネットワークを有効にする
CentOS 上でブラウザを起動したが、ネットワークに接続できなかった。理由は、VirtualBox のネットワークの設定がされてなかったため。
- 仮想マシンの設定から、ネットワーク > アダプター1
において、「割り当て」を NAT にし、「ケーブル接続」のチェックを付ける。
次に、CentOS の上部のメニューにあるネットワークの接続で、有効になった接続を選択する。
ただし、このままでは、OS を起動するたびにネットワークを選択する必要がある。そこで、
- システム > 設定 > ネットワーク接続
を表示し、有線タブにあるネットワークを選択し、編集ボタンを押し、「自動接続する」にチェックを付けておく。
NAT について
VirtualBox では、ネットワークの設定は、NAT がデフォルトの設定となっている。ホスト、ゲスト OS ともに何も設定は必要ない。
Oracle VM VirtualBox® の Chapter 6. Virtual networking によると、
Network Address Translation (NAT) is the simplest way of accessing an external network from a virtual machine. Usually, it does not require any configuration on the host network and guest system. For this reason, it is the default networking mode in VirtualBox.
NAT とは、ネットワークアドレス変換 – Wikipedia によると、
元来、インターネットに接続される全てのルータやホストには、それぞれ固有のIPアドレス(グローバルIPアドレス)が割り当てられていた。しかし、インターネットに接続されるホストが著しく増えたため、約43億個を上限とするIPアドレスは枯渇するようになった。こうした状況へ対応するため、LAN内のホストにはプライベートIPアドレスを割り当て、インターネットに接続するときだけグローバルIPアドレスを使用する技術が開発された。このときに用いられる技術がNATである。
VirtualBox のネットワークエンジンがルータの役割を果たし、トラフィックをさばいてくれる。このため、利用者はネットワークの設定について考えなくて良い。
A virtual machine with NAT enabled acts much like a real computer that connects to the Internet through a router. The "router", in this case, is the VirtualBox networking engine, which maps traffic from and to the virtual machine transparently. In VirtualBox this router is placed between each virtual machine and the host. This separation maximizes security since by default virtual machines cannot talk to each other.
ゲストOS に接続する必要がない場合、NAT を選択すれば良い。
VirtualBoxやVMwareFusion等の、仮想化ソフトのネットワーク設定について | Macとかの雑記帳 によると、
irtualBoxでNATを選択した場合のネット接続は以下の様になります。
- ネットサーフィンや、メールのやりとり等できる。OK
- ゲストOS → 他のPCへ接続できる。OK
- ゲストOS → ホストOSへ接続できる。OK
- ホストOS → ゲストOSへ接続できる。NG
- 他のPC → ゲストOSへ接続できる。NG
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