2012年8月15日水曜日

高機能な無線 LAN 選び 2012 - 親機を AtermWR9500N に換えたら、ネットのレスポンスが良くなった

0. 目次

無線LANルータ選び 2015 につづく…

 

1. 無線 LAN 親機の調子が悪い

家で使っている無線LANの親機は、使い始めて数年以上経つ。機種は、

無線規格は 11a, 11g, 11b に対応。データ転送速度は 54Mbps 。

家のインターネットの回線速度は 30M 程度なので、このまま使い続けても問題ない。しかし、2 階に設置した親機に、直下の部屋から接続すると、通信速度は 50~60% となり安定しない。Ustream を表示すると、ブツブツと映像が途切れることがある。

親機本体には劣化が見られる。背面の一部が変色。これまで故障なく使用できたが、そろそろ現役を退いてもいい頃かな。

ASCII.jp:最高450Mbps、PC/スマホで高速接続—AtermWR9500N によると、

…「つながればいいのさ!」という輩がいるのだが、それは間違いだ。年々着実にパワーアップしているし、より高速化している。しかも、スマートフォンの増加に合わせて多数のデバイスを接続しても速度ダウンしにくく、数枚の壁なんて楽勝な製品が登場している。

 

2. 無線の規格は 802.11n で十分

無線LANの 売れ筋をチェックしたら、NEC と BUFFALO の製品が上位を占めていた。(2012/08)

現在使ってる無線子機が BUFFALO なので、無難に同じメーカーの製品にしようと考えた。特に、

が 2000 円台で購入できることには驚いた。数年でここまで安いタイプが現れるとは。。

これに対して、BUFFALO の最上位機種である

は数倍の価格がする。理由は、最新の無線規格を利用できるため。

WZR-D1100Hシリーズ | BUFFALO バッファロー によると、

本製品は、日本国内で初めて「11ac技術」を採用した無線LAN親機です。従来の11nに比べ約1.3倍の高速転送速度を実現。大容量データを短時間で転送でき、無線LANを介したハイビジョン映像の再生もスムーズです 。…

「11ac技術」とは、米国電気電子学会(IEEE)にて策定が進められている、次世代無線LAN規格「IEEE802.11ac」にて採用される見込みの、高速化のための新技術です。

今年(2012)は、この 802.11ac という新しい無線規格が登場する。

「IEEE802.11ac」通信速度は最大3.6Gbps:ギガビットを超える「第5世代Wi-Fi」、2012年半ば製品登場へ - ITmedia +D PC USER によると、

新世代のIEEE802.11ac規格は、1997年登場の第1世代「802.11」(最大2Mbps)、1999年の「802.11b」(最大11Mbps)、2002年末の「802.11a/g」(最大54Mbps)、2007年の「802.11n」(最大600Mbps)より数えて第5世代にあたるとし、同社らは 802.11acを「5G WiFi(第5世代Wi-Fi)」という呼称を用いてコンシューマー向け機器に向けた普及推進を図る。

そこで、新規格の製品が登場し、品質が落ち着くのを待とうかとも考えた。しかし、普通の家庭内でそんな高速な通信速度を何に使うのだろう?

無線LANでらくらくハイビジョン | BUFFALO バッファロー の表を見る限り、現在普及している。2007年に登場した「802.11n」(最大600Mbps)で十分な気がする。

今のところ、テレビをネットワークに接続して、ハイビジョン映像を PC で見たいと思わない。次世代の規格できることがはっきりと見えていない以上、新製品を待つ必要性はないだろう。

 

3. 使用する周波数帯の比較

これまで無線 LAN の親機を、故障なく安定して使えてきた。一度購入したら、長い期間使うことになる。そのため、ある程度性能が良いものを選ぶのが良いだろう。

そこで、通信速度が 450Mbps の

を購入候補とした。ただし、この機種が利用する無線の周波数は 2.4GHz 帯であることに注意する。

周波数範囲(チャンネル) 2412~2472MHz(1~13ch)

無線 LAN には、2.4GHz と 5GHz の周波数帯を利用するものがある。この内、2.4GHz は混雑しており、電波の干渉により通信速度がでないことがあるらしい。

これでいいのか“汚れた”無線LAN:PC Online によると、

…スマートフォンをはじめ、多くの無線LAN対応機器はIEEE 802.11b/g/n方式に対応している。2.4GHz帯の電波を14チャンネルに分けて通信に使うが、各チャンネルの周波数は重なっているため、安定的に通信できるのは実質3チャンネル分しかない。…

… 2.4GHz帯は電子レンジやコードレス電話など無線LAN以外の電波も利用しており、これらとの干渉も通信速度の低下につながる。

「5GHz帯無線LANルータ」導入のススメ:第1回 無線LANのもう1つのスペック──「5GHz帯」のメリットを改めて考察 (1/2) - ITmedia +D PC USER によると、

一般的に、無線通信における周波数帯は低い方が有利と言われる。電波は周波数が高いほど直進性が強くなり、障害物への浸透度が低く回折しにくくなるため、理論上では周波数が低い方が広く電波が届く傾向にある。…

2011年8月現在、5GHz帯無線LANは屋内利用専用の8チャネル、屋外でも利用可能な11チャネルの計19チャネルを使用できる。さらに5GHz 帯は各チャネルの間隔が20MHzと2.4GHz帯より広めにとられているため、隣り合うチャネルを使っても重ならない。

以下の記事では、5GHz 帯と2.4GHz 帯の比較がされている。

「5GHz帯無線LANルータ」導入のススメ:第6回 「450Mbps対応ルータ」に速度差はあるか──実速度ベンチマークテスト - ITmedia +D PC USER

結果として、4つの計測地点のすべてで5GHz帯の450Mbps対応モデルの組み合わせで良好な結果が得られた。…

これから買うなら、親機も子機も両方450Mbps対応にするのがベターではないだろうか。もちろん、どちらか一方が450Mbps対応モデルであってもいくらかの通信速度向上が確認できた点にも注目してほしい。…

そこで、5GHz帯を利用し、450Mbps対応モデルである

を購入することにした。

この機種なら、ネットの回線速度を早いサービスに切り替えたり、家電をネットワークに接続しても大丈夫。今後、数年から10年は使うことができるだろう。

 

4. AtermWR9500N の付加的な機能

AtermWR9500N には、面白い機能がついている。

親機に USB 接続のハードディスクをつなげれば、簡易ファイルサーバとなり、ネットワーク内だけではなく、外出先からもアクセスできる。

Web カメラを接続しておけば、外出先から家の中の様子を観察できる。

【レビュー】最大450Mbpsかつ多機能な無線LANルータ - NEC「AtermWR9500N」(後編) (1) AtermWR9500Nの便利機能を検証 | マイナビニュース によると、

AtermWR9500NのUSBポートにUSB接続の外付け型HDDを接続すれば、NASとして利用可能だ。一般的に、NAS製品よりも外付け型HDDのほうが安価なので、AtermWR9500NならリーズナブルにNAS環境を実現できる。手軽にファイルサーバを仕立てられる点がうれしい。…

USBポートに接続したUSBストレージへ外出先からアクセスできる「USBファイルHTTP公開」機能も搭載している。外出先からでもインターネットを経由し、AtermWR9500N側のUSBストレージへ直接アクセスできるのだ。必要なデータをUSBストレージに保存しておけば、いつでも手軽にアクセス可能なプライベートクラウド環境となる。…

インターネット経由でアクセスする場合、「ホームIPロケーション」機能を設定しておくと便利だ。AtermWR9500NのWANポートに割り当てられたグローバルIPアドレスの代わりに、特定の「ホームIPロケーション名」をWebブラウザに入力してアクセスできる。ホームIPロケーションはダイナミックDNS機能の一種だが、無料で使えるのが大きな魅力だ。…

USBポートにUSB接続のWebカメラを接続し、その画像をWebブラウザで確認できる。もちろん、自宅以外の場所からでも、Webカメラの画像を見ることが可能だ。

家電をネットワークに接続したい場合は、同じ機種をもう一つ用意し、イーサネットコンバータとして利用するらしい。

無線LANイーサネットコンバータ とは、

… マルチクライアント対応の無線LANイーサネットコンバータを使用すれば、複数の機器をまとめて無線化することもできます。

マルチクライアント対応の無線LANイーサネットコンバータなら複数の機器をまとめて無線化できる

【レビュー】最大450Mbpsかつ多機能な無線LANルータ - NEC「AtermWR9500N」(前編) (1) イーサネットコンバータがセットになったフラッグシップモデル | マイナビニュース によると、、

親機とインターネットコンバータのセットモデル。実は同じ本体が2個セットになったもので、背面の切り替えスイッチで動作モード(親機モード/子機モード)を変更する仕組みだ…

5GHz帯で最大450Mbps通信を行うには、同じく5GHz帯で最大450Mbps通信に対応した無線LAN子機が必要だ。ノートPC内蔵の無線 LANインタフェースを含め、最大450Mbps対応の無線LAN子機はまだまだ少ないのだが、本製品に同梱のイーサネットコンバータを使うことで、PC や液晶テレビなどの有線LANを手軽に無線化し、最大450Mbpsで親機(AtermWR9500N)と接続できる。

 

5. 購入した機種

購入したのは、無線子機 AtermWL450NU-AG がセットになったもの。

ノート PC の無線も調子が悪いので、小さくて邪魔にならないものを選んだ。

BUFFALO 11n対応 11g/b 無線LAN子機 親機-子機デュアルモード対応モデル WLI-UC-GNM2
B005DU4XSM 

設定

最初に無線親機のファームウェアを更新した。

PC に無線子機のドライバをイントールし、ユーティリティを入れて起動したら、ブルースクリーンになった。

サポート技術情報|AtermStation によると、

サテライトマネージャのアンインストールを行ってください。
※AtermWL450NU-AGでは、サテライトマネージャを使用しません。

とのことだったので、サテライトマネージャはアンインストールした。

子機の最新のドライバは、以下のサイトにある。

以前使っていた親機は、inSSIDer を使い、混雑してないチャンネルを探して、設定を行なっていた。

しかし、AtermWR9500N には、オートチャンネルセレクト機能が備わっており、自動的に空いているチャンネルを検出してくれる。

 

速度の確認

無線で接続している通信速度を確認するには、

  1. タスクトレイにあるインターネットアクセスを左クリック
  2. 接続しているネットワークで右クリック > 状態 を表示する。

スピードテストの結果は、以前の倍くらい早い。

全体的にネットのレスポンスが良くなった。 ^^

 

ファームウェアとドライバ

無線子機である AtermWL450NU-AG は、

  • デバイス マネージャから、ネットワーク アダプター > AtermWL450NU-AG > 右クリック > ドライバーソフトウェアの更新

で行う。

追記(2015/3/26): Aterm WR9500N のファームウェアップデート Ver1.0.20