1. Puppy Linux 日本語版を利用する
Puppy Linux は動作が軽い。CPU Celeron 2.66GHz, メモリ 512 MB の壊れそうな古いデスクトップ PC でもサクサク動作する。
Lubuntu は、Puppy Linux よりも重い。CPU Pentium M 1.5GHz, メモリ 1G である古いノート PC に、Ubuntu の派生品である Lubuntu をインストールしたら、ブラウズ・文書作成では、問題のないパフォーマンスが得られた。Wine により、Windows アプリケーションも利用できた。
今回は、Lubuntu をインストールした古いノート PC で、Puppy Linux を利用してみる。
Puppy Linux 日本語版 の http://openlab.jp/puppylinux/download/ より、
をダウンロードして、CD-ROM に書き込む。
CD-ROM から、ノート PC を起動したら、Lubuntu に比べて動作が早かった。
無線 LAN の設定 (WPA, AES)
ノート PC は、無線 LAN を利用している。ネットワークの設定から行う。
- デスクトップの「接続」 > Desktop/tray の Network Wizard を選択。
- タイプがワイアレスの方を選択。(wlan0)
- 「ワイアレス」ボタンを押す。
- スキャンして、接続先を選択。
接続先の無線ネットワークは、WPA で、暗号化方式に AES を利用している。
試しに WPA/TKIP を選択し、
- 「暗号化なし」のチェックを外し、
- 暗号化キーを入力し、保存。
- 「このプロファイルを使う」を押す。
しかし、ネットワークに接続出来なかった。
軽量Linux まだまだ使う旧パソコン | PuppyLinux4.2 無線LAN設定 AES WLI3-CB-G54L によると、
アクセスポイントの暗号方式はWPA-PSK(AES)なので、WPA-PSK(AES)での接続が目的。…
今回は「WPA/TKIP」を選んだ。
プロファイルを保存後、以下のファイルを手修正する。
「/etc/network-wizard/wireless/wpa_profiles/xx:xx:xx:xx:xx:xx.WPA.conf」を修正。
------------------------------
pairwire=TKIP
group=TKIP
↓ 以下に変更
pairwire=CCMP
group=CCMP
------------------------------
上記の説明に従い、
- /etc/network-wizard/wireless/wpa_profiles/xx:xx:xx:xx:xx:xx.WPA.conf
を編集して、再度、接続を試みたら、接続できた。
次に、「自動 DHCP」を選択して、ネットワークの終了。
これでパッケージを利用するために、ネットワークからダウンロードできるようになった。
2. Lucid Puppy を利用する
a. Lucid Puppy は、Puppy Linux 日本語版とは系統が異なる
デスクトップ PC に Puppy Linux をインストールしたとき、ブラウザとして Google Chrome をインストールした。このとき利用したパッケージは、
ダウンロード先の URL を見ると、Puppy Linux 日本語版 と同じドメインであることがわかる。
Chromium - Wikipedia には、Google Chrome のオープンソース版として、次のように説明がある。
Puppy LinuxではChromium 5.0.342をUbuntuのリポジトリから流用したLucid Puppy 5.0.0から提供されている[50]。
Lucid Puppy とは、何だろう?
Puppy Linux - Wikipedia で、これまでのバージョンを確認すると、
Lucid Puppy は、日本語版の Puppy とは別系統。
「KNOPPIX 6.4.4」と「Puppy Linux5.2」が登場 - Linuxレポート:ITpro によると、
Puppy Linuxは、日本語版の最新バージョンが2009年秋リリースの「4.3.1」である。だが本家の英語版は4.3.1以降、大きく2つの系統で進化している。
一つは4.3.1の直系となる「Wary Puppy」だ。…
もう一つはUbuntuベースの派生版「Lucid Puppy」。こちらは2011年1月6日、従来のバージョン5.1.1から「5.2」になっている
Lucid Puppy は、Ubuntu ベースだからパッケージがたくさんありそう。
Puppy Linux の本家サイトを見ると、ページ右上に3つの系統があった。
Puppy Linux via kwout
Barry Kauler - Powered by PPLOG によると、
Slacko Puppy 5.3, our flagship Puppy, premiered on October 25, 2011
Slacko Puppy がフラッグシップということらしい。
b. Pupppy Linux 日本語版では、Lucid Puppy のリポジトリにある Chromium が動作しなかった
とりあえず、Puppy Linux 日本語版のままで作業を続けた。
- メニューより、セットアップ > Puppy パッケージマネージャ
を起動。
パッケージのダウンロード先のリポジトリを確認するために、
- PETgetパッケージマネージャの設定
データベース更新において、「ただちに更新」をする。その後、ダイアログを閉じて、再度開くと、
puppy-lucid-officel
が表示された。
パッケージレポジトリの選択において、puppy-lucid-officel がチェックされていることを確認する。
一度、Puppyパッケージマネージャ を終了し、再度開くと、puppy-lucid-officel のリポジトリの内容が表示された。
次に、Internet カテゴリにある
Chromium-18-Lucid
のインストールした。しかし、Chromium-18-Lucid は起動できなかった。このパッケージは Lucid Puppy 専用のようだ。
c. Lucid Puppy にインストールできるパッケージの一覧
Lucid Puppy にインストールできるパッケージを確認する。データベース更新の「ただちに更新」において表示される、接続先である
にブラウザでアクセス。検索フィールドがあったので `lucid’ で検索。その結果、以下に Lucid Puppy でインストールできるパッケージの一覧が表示された。
上記を見ると、たくさんのパッケージがあることがわかる。Wine も含まれていることがわかった。
d. Lucid Puppy を利用してみる
そこで、Puppy Linux 日本語版ではなく、Lucid Puppy を利用することにした。
Barry Kauler - Powered by PPLOG の Lucid Puppy 5.2.8 released より、
をダウンロードし、CD-ROM に書き込み、ノート PC で CD-ROM から起動。
e. Lucid Puppy で、無線 LANへ接続 (WPA, AES)
Lucid Puppy 日本語版と同じように、無線 LAN の設定から行う。
先ほどと同じように、予め無線の設定ファイルを修正しておく。
「/etc/network-wizard/wireless/wpa_profiles/xx:xx:xx:xx:xx:xx.WPA.conf」を修正。
------------------------------
pairwire=TKIP
group=TKIP
↓ 以下に変更
pairwire=CCMP
group=CCMP
------------------------------(軽量Linux まだまだ使う旧パソコン | PuppyLinux4.2 無線LAN設定 AES WLI3-CB-G54Lより)
次に、ネットワークの設定を行う。
- menu > Setup > Internet Connection Wizard
- Desktop/tray の Network Wizard を選択
- Interfaces で wlan0 を選択。
- Configure wireless network の Wiress ボタンを押す。
- Scan ボタンを押し、接続先のネットワークを選択する。
- WPA/TKIP を選択。
- 「Security: Open」のチェックを外す。
- 暗号化キーを入力し、保存。
- Configure interface で Auto DHCP ボタンを押し、接続できたら、設定を保存するか促されるので yes を選択。
- Done ボタン を押して、終了。
これでブラウザを起動すると、ネットに接続できるようになった。
f. Lucid Puppy の日本語化
Lucid Puppy を起動すると、メニューやメッセージが英語で表示がされる。これを日本語にローカライズしたい。
Puppy Linux 日本語版`によると、
2.16.1〜4.31まではオリジナルのPuppy Linuxをベースに直接日本語リソースを組み込んだものを日本語版として提供してきましたが、開発の省力化の為、5.1x以降は国際化の仕組みを備えた Puplets"Lucid Puppy QuickSet edition"(Lupq) と日本語リソースのpet又はsfsを組み込んだものをベースに開発中です。
lupq-5.xに lang_pack_ja-lupq-0.x.pet をインストールすることで日本語版と同等に使えるようになります。正式に最新版の日本語版が公開される前に5.x系を試したい方はこの組み合わせでお使いください。
sakurapup.browserloadofcoolness.com • トピック - Lucid Puppy 5.2.x の日本語化 によると、
本家版 Lucid Puppy の最新版は Lucid Puppy 5.2.8.004 になります。
http://www.murga-linux.com/puppy/viewtopic.php?t=70855
パッケージマネージャより System のところにある lang_pack_ja-lupq-0.5.pet をインストールすると日本語が使えるようになります。
ただし日本語化パッケージは大きいので、実装RAMが 512MB以下の場合、初回起動でタイムゾーンとキーボードのみ選択し(この時点では言語の選択肢に日本語は現れない)、何もインストールせず、ただちにシャットダウンして pupsave(lupqsave)をまずは作成することをお勧めします。
むしろ、PETによらず SFSの使用をお奨めします。
日本語化SFSは lang_pack_ja-1.4.sfs (2011年10月15日update) を
http://shino.pos.to/party/bridge.cgi?puppy/opt/ から。
SFSをロードするには、
menu --> Setup --> Setup Puppy のところに SFS-Load on-the-fly があります。
ここでは、PET を利用して、日本語化する。
パッケージマネージャを起動するため、
- menu > Setup > Setup Puppy > Puppy Package Manager
を選択。
- System > lang_pack_ja-lupq-0.5
をインストール。ダウンロード先は、
- ibiblio.org
にしておいた。次に、
- Desktop > Contry Settings > Choose locale country localisation
で ja_JP: Japanese, Japan を選択すると、X Windows を再起動することを促されるので、再起動。
- Desktop > Country Settings > Countrywizard 言語、タイムゾーン、キーボード
で、ja_JP 日本語,JAPAN, GMT+8, jp106 (日本語キーボード) を選択。
g. パッケージマネージャでリポジトリの更新
アプリケーションをインストールする前に、リポジトリの更新を行う。
- menu > Setup > Setup Puppy > Puppy Package Manager
で、Configure package manager ボタンを押し、Update now する。
h. ブラウザ chromium のインストール
パッケージマネージャで、ブラウザとして chromium をインストールする。
- menu > Setup > Setup Puppy > Puppy Package Manager
を起動し `chromium’ で find 。
- Chromium-18-Lucid
をインストール。
上記の Puppy Linux 日本語版では動作しなかったが、今回は問題なく動いた。
i. Windows アプリケーションを動かすために
7zip
Windows アプリケーションにおける、一般的なアーカイブ形式を解凍できるように、7-zip をインストールする。
Barry Kauler - Powered by PPLOG によると、
I have created a 'p7zip' PET and uploaded it to the 'Puppy-common' repo (953K, 67K):
http://distro.ibiblio.org/quirky/pet_packages-common/p7zip-9.20.1-i486-w5.pet
http://distro.ibiblio.org/quirky/pet_packages-common/p7zip_DOC-9.20.1-i486-w5.pet
上記をブラウザでダウンロードし起動すると、パッケージマネージャが起動して、インストールされる。
Wine
- menu > Setup > Setup Puppy > Puppy Package Manager
において `wind’ で find 。
Wine-1.3.13-Lucid52 をインストール。インストール後、以下のエラーが表示された。
メニューを見ると、Windows のメモ帳やワードパッドがインストールされていることが確認できる。
試しに、SameGame for Windows をブラウザでダウンロード。ダウンロードしたフォルダで、
- 右クリック > ウィンドウ > ここで Xterm を起動
7z x アーカイブ名
により解凍。 XXXXXX.exe をダウンロードすると、起動できた。
しかし、スライドぽぷん は起動できなかった。Lubuntu をインストールしたときは、動いたのになぜだろう?
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