1. デスクトップ PC が故障したので、古いノートPCに Linux をインストール
デスクトップ PC が 2 台が使えなくなったので、急きょ古いノート PC を取り出した。
Windows XP のリカバリー CDを作ってなかったので、再び Linux をインストールすることにした。
このノートPCに Puppy Linux を入れたことがある。今回はデスクトップPC が直る少しの間、ブラウザが使える程度で良いので、お手軽に Lubuntu をインストールすることにした。
2. 古い PC だったので PAE に対応していなかった
ノートPC の機種は PCG-V505W/P 。10年ほど前の製品。CPU は インテル Pentium M プロセッサー 1.50 GHz 。
前回と同じように、Ubuntu をインストールした後、Lubuntu をインストールすることにした。
現在の Ubuntu の最新バージョンは Ubuntu 13.04 。残念ながら、このバージョンをインストールしようとしたができなかった。理由はノートPC が PAE に対応していないため。
物理アドレス拡張(ぶつりあどれすかくちょう、Physical Address Extension - PAE )はインテル社のIA-32アーキテクチャで4GiB以上のメモリを扱う技術。
P6マイクロアーキテクチャで追加されたアドレス空間の拡張機能であり、Pentium Pro及びそれ以降およびその同世代の互換プロセッサで利用できる。
詳しくは、IA-32 – Wikipedia > メモリ搭載の限界 を参照。
ベースアドレスを0に固定し、オフセットのみを用いるFLAT MODELが多くのx86向けオペレーティングシステムに採用されている。このメモリモデルの場合、オフセットに使えるアドレス範囲は32ビットで、全てのセレクタが同一の仮想アドレス空間を参照していた場合1プロセスに与えられるメモリ空間は4GiBとなる。
P6以降では物理アドレス拡張により、最大64GiBまでの物理メモリにページを割り当てることができるが、ユーザプロセスが扱える空間は依然4GiBのまま変わらず、インメモリデータベースのような広大でリニアなメモリ空間が必要なソフトウェアにとっては64ビット化が望まれた。
3. Ubuntu 12.04 を利用するしかない
Ubuntu 11.10 から 12.04 へアップグレード
Ubuntu 12.04 から、PEA に対応していない PC にはインストール出来なくなった。
Ubuntu 12.04では,インストーラーに含まれるカーネルがPAE非対応のハードウェアに対応せず,ブートすることができません。これにより,Pentium Mなどの古い世代のCPUの一部では,12.04は直接インストールが行えなくなる見込みです。
Tim Gardnerいわく,「Your only option for a non-PAE CPU is to upgrade from a previous release. The 12.04 installer will not boot a non-PAE CPU.」(訳:PAE非対応のCPUで取れる唯一の選択肢は,以前のリリースからアップグレードすることだ。
そのため、Ubuntu 11.10 をインストールしてから、Ubuntu 12.04 にアップグレードした。
Lubuntu 12.04, Xubuntu 12.04 をインストールする場合
Lubuntu のバージョン 12.04 を直接インストールしたい場合、Lubuntu 12.04 (Precise Pangolin) にある ISO イメージを焼いてインストールすれば良いようだ。
Workaround 1: Install Lubuntu or Xubuntu, then install the regular Ubuntu Desktop
Install either Lubuntu 12.04 32-bit or Xubuntu 12.04 32-bit; both of these use a non-PAE kernel by default. Once you boot into your new Lubuntu/Xubuntu, you can then switch to the default Unity desktop by installing the ubuntu-desktop
package.
4. Ubuntu 12.04 LTS のサポート期間
このノートPC では Ubuntu のバージョン 12.04 までしかサポートされない。
2012年10月26日号 12.10の各種注意点・Ubuntu Open Week・UWN#288:Ubuntu Weekly Topics|gihyo.jp … 技術評論社 によると、
12.10では,PAEに対応していないハードウェア用のカーネルは提供されません。これは,PAEに対応していないCPU(Pentium Mの一部・VIA C3など)を搭載したシステムが動作しないことを意味します。これらのCPUを搭載したハードウェアでは,12.04を継続利用してください。なお,12.04についても,PAE非対応ハードウェアでは11.10からアップグレードするか,Lubuntu・Xubuntuを用いる必要があります。
Ubuntu – Wikipedia > リリース によると、バージョン 12.04 は長期サポートバージョンで、「2017年4月」までサポートされる。そのため、現時点で Ubuntu を利用しても問題ない。 3 年半後には、この古い PC も壊れて使えないかもしれないし。
しかし、PAE に対応してないこの PC が見捨てられたように感じられ、なんとなく腑に落ちない。 (+_+)
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